タイミングを逃さない!
“受診するタイミング”と“先生へ相談する際のポイント”をまとめました。
1. 乳がんの初期症状を見逃さない
乳がんは、初めのうちは目に見える症状が少ないこともあります。
でも、早く気づくことで治る可能性がぐんと高まります。
以下のような症状があったら、「もしかしたら乳がんかも?」と気にしてみてください。
1-1. しこりがある
おっぱいの中に「しこり」が感じられることがあります。
しこりは、“触ると小さな固まりのように感じる部分のこと”です。オレンジの種やビー玉のように固く感じることがあります。
ポイント
大きさや形がわからなくても、「あれ?片方だけ何かあるな」と思ったら注意してください。
1-2. おっぱいのひきつれ
おっぱいの皮膚が一部へこんでいたり、乳首が中に引っ込んでいるように見えることがあります。これを「ひきつれ」といいます。
ポイント
鏡でおっぱいの形を見たときに、左右で違う部分がないかをチェックしましょう。
1-3. 痛み
乳がんがあると、おっぱいやその周辺に痛みを感じることがあります。ただし、乳がんは初期の段階では痛みを感じないことが多いです。痛みがあっても乳がんとは限りませんが、「いつもと違う痛み」には注意が必要です。
ポイント
痛みが続いたり、片方だけに痛みがあるときは、病院で診てもらいましょう。
1-4. かゆみ
おっぱいや乳首がかゆい場合も、乳がんの可能性があります。特に、かゆみが続いたり、皮膚がただれたりする場合は注意が必要です。
ポイント
単なる乾燥や虫さされではなさそうな場合は、すぐにお医者さんに相談してください。
2. 自分でできるチェック方法
自分でおっぱいの様子をチェックすることを「自己検診(じこけんしん)」といいます。お医者さんに診てもらう前に、自分の体を知るためのとても大切な習慣です。
以下の方法で、おっぱいをチェックしてみましょう。
2-1. 鏡の前で見る
鏡の前に立って、おっぱいの形や左右のバランスを見てみます。
- おっぱいが左右対称(たいしょう)になっているか。
- 乳首が中に引っ込んでいないか。
- 皮膚にへこみやボコボコした部分がないか。
2-2. お風呂で触る
お風呂で石けんを使って滑りやすくした手で、おっぱいを優しく触ります。
- おっぱい全体にしこりがないか。
- わきの下にも固い部分がないか。
- 痛みを感じる部分がないか。
2-3. 寝た状態で触る
仰向けに寝て、片方の手を頭の後ろに置き、反対の手でおっぱいを触ります。
- おっぱい全体を指の腹で円を描くように触ります。
- わきの下も含めて、固い部分がないか確認します。
2-4. チェックは月に1回
自己検診は月に1回、決まったタイミングで行うといいです。
女性の場合は、月経(生理)が終わった後の1週間くらいがベストです。この時期は、おっぱいが柔らかくなり、変化がわかりやすいからです。
3. 病院に行ったほうがいいタイミング
「ちょっと心配だけど、病院に行くほどじゃないかな?」と思うこともあるかもしれません。
でも、次のような状態がある場合は、早めにお医者さんに相談してください。
3-1. しこりがあると感じたとき
- しこりが1~2週間たってもなくならない。
- しこりがどんどん大きくなっている。
3-2. おっぱいや乳首に異変があるとき
- 乳首から液体や血が出てくる。
- 乳首がただれていたり、赤くなったりしている。
- おっぱいが腫れて熱を持っている。
3-3. 痛みやかゆみが続くとき
- 痛みがずっと続いている。
- かゆみが1週間以上続き、治らない。
3-4. 形が明らかに変わったとき
- おっぱいが片方だけ急に大きくなったり、小さくなったりした。
- 皮膚がへこんで見える。
4. 先生に相談するときのポイント
病院で先生に相談するときに、どんなことを伝えればいいのかも確認しておきましょう。
正確に伝えることで、先生がより良い判断をしてくれます。
4-1. 症状がいつからあるか
- 「しこりを見つけたのはいつ?」
- 「痛みを感じたのはいつから?」
4-2. 症状の変化
- 「しこりが大きくなっているか、小さくなっているか?」
- 「痛みがどのくらい続いているか?」
4-3. 他の変化
- 「乳首や皮膚に異変がないか?」
- 「おっぱい以外の場所(わきの下など)に症状があるか?」
5. 乳がんの早期発見が大切な理由
乳がんは、早く見つければ治る可能性が高い病気です。
ステージ0や1の段階で見つかると、手術や放射線治療で治療がうまくいくことが多いです。自分でチェックしたり、定期的に病院で検診を受けることが何よりも大事です。
定期検診のおすすめ
- 20歳以上:2~3年に1回の乳がん検診。
- 40歳以上:1~2年に1回のマンモグラフィー検診。
6. まとめ
乳がんの初期症状には、「しこり」「ひきつれ」「痛み」「かゆみ」などがあります。
自分でできるチェック方法として
- 鏡の前で見る
- お風呂で触る
- 寝た状態で触る
などがあります。
また、しこりや形の変化、痛みやかゆみが続くときは、早めに病院で先生に相談することが大切です。
乳がんは早く見つければ治る可能性が高い病気です。自分の体の変化に気づき、健康を守るためにチェックを習慣にしてみましょう!
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