乳がんの「病期(ステージ)」ってなに?~小学生でもわかるやさしい解説~

乳癌のこと

乳がんの「病期(ステージ)」ってなに?~小学生でもわかるやさしい解説~

「乳がんの病期(ステージ)」について、小学生でもわかるようにやさしく説明します。

「病期(ステージ)」というのは、“がんがどのくらい進んでいるかを表すもの”です。

がんは早く見つかるほど治りやすいので、病期を知ることで治療の方法やがんの状態を知る手がかりになります。

リーさん
リーさん

では、乳がんの病期について、詳しく説明していきますね。


病期(ステージ)って何?

病期(ステージ)というのは、「がんの広がり方」を表す言葉です。

たとえば、がんが小さくて乳房の中だけにある場合と、がんが大きくなって他の場所に広がっている場合では、治療の方法や治る確率が変わります。

そのため、病期をしっかり知ることはとても大事です。

ふくろう先生
ふくろう先生

乳がんの病期は、ステージ0からステージ4までの5つに分けられています。それぞれの段階を順番に説明していきます。


ステージ0(ゼロ):がんが乳房の中だけにある状態

ステージ0は、乳がんの中でもとても早い段階の状態です。

この時点では、“がんが乳管(母乳が通る道)や小葉(母乳を作る袋)の中だけにとどまって”いて、他の場所には広がっていません。この状態の乳がんを「非浸潤(ひしんじゅん)がん」といいます。

ステージ0の特徴

  • がんの広がり:乳管や小葉の中だけにある。
  • 症状:ほとんど症状がないことが多い。
  • 治療の可能性:早く治療すれば、ほとんどのケースで治る可能性が高い。

ステージ0は早期発見がとても大事な段階です。

リーさん
リーさん

検診や自己検診で気づくことが多いので、日ごろからおっぱいの様子をチェックする習慣をつけるといいですね。


ステージ1:がんが少し広がり始めた状態

ステージ1になると、がんが“乳管や小葉を少し超えて広がり始めて”います。

でも、まだ乳房の中にとどまっている状態です。

ステージ1の特徴

  • がんの大きさ:しこりの大きさが2センチ以下。
  • 広がり方:乳房の中だけにあり、リンパ節(わきの下などにある細胞の集まり)にはまだ広がっていない。
  • 症状:しこりが触れることがある。

ステージ1の乳がんも、早めに治療すれば治る可能性が高いです。

ふくろう先生
ふくろう先生

この段階では、手術や放射線治療でがんを取り除くことが多いです。


ステージ2:がんが大きくなり、広がりが少し進んだ状態

ステージ2になると、“がんが少し大きくなり、わきの下のリンパ節に広がることも”あります。

ただし、まだ乳房の近くにとどまっていることが多いです。

ステージ2の特徴

  • がんの大きさ:しこりの大きさが2~5センチ。
  • 広がり方:がんがわきの下のリンパ節に届いていることもある。
  • 症状:しこりが触れる、乳房の形が変わることがある。
ふくろう先生
ふくろう先生

ステージ2になると、手術だけではなく、抗がん剤(こうがんざい)や放射線治療を組み合わせることがあります。がんの広がり具合によって治療方法が変わります。


ステージ3:がんがさらに広がった状態

ステージ3になると、“がんが乳房の周りに広がっている状態”です。

リンパ節だけでなく、胸の周りや皮膚にもがんが影響を与えることがあります。

ステージ3の特徴

  • がんの大きさ:しこりが5センチ以上になることもある。
  • 広がり方:乳房の周りや、わきの下のリンパ節に広がっている。
  • 症状:乳房の皮膚が赤くなったり、オレンジの皮のようにボコボコすることがある。
ふくろう先生
ふくろう先生

この段階では、抗がん剤治療を行ってがんを小さくし、その後に手術を行うことがあります。また、放射線治療やホルモン治療を併用することもあります。


ステージ4:がんが他の臓器に広がった状態(転移)

ステージ4は、乳がんが乳房だけではなく、“体の他の場所(肺や骨、肝臓など)に広がった状態”です。これを「転移(てんい)」といいます。

ステージ4の特徴

  • がんの広がり:乳房から離れた臓器(肺、骨、肝臓など)にがんがある。
  • 症状:乳房だけではなく、体の他の部分にも痛みや不調が出ることがある。
ふくろう先生
ふくろう先生

ステージ4になると、がんを完全に治すことは難しいことが多いです。ただし、治療をすることでがんの成長を抑えたり、症状を和らげたりすることができます。


病期を知ることで治療がわかる

乳がんの病期を知ることで、どんな治療をするべきかがわかります。

  • ステージ0~1:手術でがんを取り除くことが多いです。
  • ステージ2~3:抗がん剤治療や放射線治療を組み合わせることがあります。
  • ステージ4:がんの成長を抑える治療や、症状を和らげる治療が中心になります。

病期が進むほど治療が難しくなるため、早期発見がとても大切です。


自分でできること~早期発見が大切~

乳がんの病期が早い段階(ステージ0~1)で見つかると、治る可能性が高くなります。

そのため、早期発見がとても大事です。

自分でできる早期発見のポイント

  1. 自己検診:お風呂の中や鏡の前で、おっぱいを触ったり見たりしてしこりや変化を確認します。
  2. 定期検診:お医者さんに定期的に乳がん検診を受けることも大切です。
リーさん
リーさん

特に40歳以上の女性は乳がん検診を定期的に受けることが勧められています。でも若い人や男性も乳がんになることがあるので、誰でも気をつけておくといいですね。


まとめ

乳がんの病期(ステージ)は、“がんの進み具合を示すもの”です。

それぞれのステージは以下のようになっています。

  • ステージ0:乳管や小葉の中だけにとどまる。
  • ステージ1:乳房の中だけに広がる。
  • ステージ2:リンパ節や乳房周りに広がる。
  • ステージ3:乳房の皮膚や周りに広がる。
  • ステージ4:がんが他の臓器に広がる。

乳がんは、早く見つけることで治る可能性が高くなります。

リーさん
リーさん

日ごろから自分の体の様子を観察して、何かいつもと違うことがあればすぐにお医者さんに相談してくださいね!

乳がんについて少し理解が深まったでしょうか。一緒に学んで行動しましょう。


ご参考になれば幸いです。

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