乳がんは「おっぱい(乳房)の細胞が悪い形になって増えてしまう病気」のこと。
乳がんといっても実は“色々な種類”がある。
これを読めば、乳がんの種類ごとの違いや、それぞれの特徴について学ぶことができるよ
1. 乳がんって何?
乳がんとは“乳房の中にある細胞が変な形で増えてしまい、他のところに広がってしまう病気”のこと。
私たちの体は細胞という小さな粒が集まってできていて、健康なときはその細胞がちゃんとした形で働いてくれている。
でも、がんになるとその細胞が悪い形になり、周りの細胞を押しのけるように増えていく。
乳がんは日本の女性に多いがんのひとつ。特に40歳から60歳の女性がかかりやすいといわれるが、若い人でもお年寄りでもなることがあるよ。
2. 乳がんの種類
乳がんにはいくつかの種類があり、
“それぞれが発生する場所や広がり方によって”違いがある。
2-1. 非浸潤がん(ひしんじゅんがん)
「非浸潤がん」
がんが乳管(にゅうかん)や小葉(しょうよう)といった乳房の一部にだけ留まっていて、まだ広がっていない状態のこと。
例えば、がんが乳管の中だけにある場合、これを「乳管非浸潤がん」と呼ぶ。
非浸潤がんは広がりにくい特徴があるため、早く見つかれば治療でがんを取り除くことができ、治る可能性が高いとされているよ。
2-2. 浸潤がん(しんじゅんがん)
「浸潤がん」
がんが乳管や小葉の中を飛び出して、乳房の他の部分にも広がり始めた状態のこと。がんが乳管から外に出て周りに浸み出していくように広がるため、「浸潤がん」と呼ばれる。
このタイプの乳がんは、リンパ節(体の中の「警察官」のようなもの)や他の臓器に広がることがあるため、手術や薬を使った治療が必要になる。
浸潤がんは非浸潤がんよりも広がりやすいため、早期発見が大切。
2-3. 特殊型乳がん
「特殊型乳がん」は、名前のとおり、他のがんとちょっと違う特徴を持った乳がんのこと。代表的なものには以下の種類がある。
- パジェット病:乳首(にゅうとう)や乳輪(にゅうりん)といわれる乳房の真ん中あたりに発生するがん。乳首がかゆくなったり、ただれたりすることがある。
- 炎症性乳がん:乳房が赤く腫れたり、熱を持ったりするタイプのがん。炎症があるように見えるためこの名前がついている。進行が早い特徴がある。
- トリプルネガティブ乳がん:女性ホルモンやがんを成長させるタンパク質の影響を受けないタイプのがん。特徴が他の乳がんとは異なるため、特別な治療が必要。
3. 乳がんができる場所
乳がんは、乳房の中にある「乳管」と「小葉」という部分にできやすい。
- 乳管:乳頭(乳首)へ向かう道のようなもの、ここを通って母乳が流れていく。
- 小葉:乳房の奥の方にある小さな袋のような部分、母乳を作る場所。
乳がんは、最初にこの「乳管」や「小葉」の細胞が変化して、そこから大きくなったり、他のところに広がったりするよ。
4. 乳がんの進行の段階
乳がんは“進行の段階”によっても区別される。
進行が早いほど、治療が難しくなることが多いので、早く見つけて治療することがとても大切。
- ステージ0:がんが乳管や小葉の中だけにとどまっていて、まだ広がっていない状態。これは「非浸潤がん」の段階にあたる。
- ステージ1:がんが乳管や小葉を少し超えて広がり始めた段階で、サイズも小さい。
- ステージ2~3:がんが乳房の中やリンパ節に広がっている段階。
- ステージ4:がんが乳房だけでなく、他の臓器にも広がっている段階。これを「転移(てんい)」という。
数値が大きいほど、病気が進行していることを意味するよ
5. 乳がんの治療方法
乳がんの治療方法は、がんの種類や進行の段階によって異なる。主に以下の治療が行われる。
- 手術:がんができた部分や乳房の一部、または全部を取り除く方法。広がっていないがんであれば、手術で取り除くことが多い。
- 放射線治療:放射線を使ってがん細胞を小さくしたり、死滅させたりする方法。
- 抗がん剤治療(化学療法):薬を使ってがん細胞を抑える方法で、がんが広がっている場合によく使われる。
- ホルモン療法:がんの成長に必要な女性ホルモンを抑える薬を使う治療法。ホルモンの影響で大きくなるがんに効果がある。
6. 早期発見の大切さ
乳がんは、早く見つけることで治る可能性が高くなる。そのため、自分でおっぱいを触ってみて、しこりがないか確かめる「自己検診(じこけんしん)」や、定期的な「乳がん検診」を受けることが大切。
自分でできることとして、お風呂に入ったときや鏡の前で ”乳房を触って”みたり “ 見たり”することで異変に気づくことができるよ
7. まとめ
乳がんには「非浸潤がん」「浸潤がん」「特殊型乳がん」といった種類があり、広がり方や治療方法が異なります。
特に浸潤がんや特殊型乳がんは広がりやすいため、早期発見がとても大切。
また、自分でできる自己検診や定期的な乳がん検診も、乳がんの早期発見に役立ちます。
しこりや乳房の形の変化に気づいたら、すぐに婦人科の先生に相談してください。
乳がんについて少し理解が深まったでしょうか。一緒に学んで行動しましょう。
ご参考になれば幸いです。
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